喪と追悼

忌と喪

●「忌中」とは
古代インドでは、人間は輪廻転生すると考えられていました。
死んで次の生を得るまでの期間を「中陰(中有)」といいます。
中陰は49日間とされ、その間7日ごとに法事を行います。7×7=49日目を「満中陰」といい、忌明とされます。
この49日間は死の穢れが強い時期とされ、遺族は謹慎して家にこもります。これが「忌中」です。
同時にこの期間は、遺族にとっては、愛する家族を失い、精神的に打撃を受けている期間です。つまり忌中というのは、遺族が日常生活から離れて死者の弔いに専念することを保障し、しだいに精神的な傷を癒して、日常生活に復帰するプロセスでもあるのです。

●「喪中」とは
「喪中」というのは、遺族が喪に服する期間のこと。普通は一周忌が過ぎるまでの死後1年間をいいます。

※浄土真宗では、死は忌むべきものではないというので、代わりに「還浄(げんじょう)」を用います。
悲しみのなかにあるというので、「喪中」に一本化する動きもあります。

●服喪の範囲
一般には、配偶者と一親等(父母、子)、二親等(祖父母、孫、きょうだい)の血族を目安とします。これは、本人の結婚前の親子・きょうだいといった家族と、結婚後につくった子や孫という範囲。
ただし、二親等の血族でも、世帯を別にしていれば喪に服さないこともあり、一親等の姻族でも同居している場合には喪に服すこともあります。あまり形式的に考える必要はありません。

※喪中に年賀状を受け取ったときは、1月15日以降に「寒中見舞い」として、賀状のお礼に続けて誰が亡くなったかを知らせます。

碑文谷 創 『臨終から納骨、法要まで お葬式』小学館、2005年、140-141ページ

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