臨終から納棺まで

喪主の決定と葬儀の打ち合わせ

●喪主を決める
喪主は葬儀の主宰者です。故人が生前に指定している場合は、それに従います。指定がない場合は、慣習に従います。

戦前は、家を継承する長男が喪主となり、家督を継ぐ代わりに葬儀の費用も長男が負担したのです。
今は家督の継承がなくなり、喪主=遺族代表ということで、夫婦の場合は配偶者が務めることが多くなりました。成人した子どもが務める場合も長男とは限らず、長く故人の世話をした娘が喪主を務めることもあります。
未婚の人が死亡した場合は、親または成人したきょうだい。家族がいない場合は、おじ・おば・いとこが務めます。血縁者がいないときは、友人が務めますが、この場合は「友人代表」「世話人代表」とするのが一般的です。

●喪主と施主の違いは
喪主は祭祀の主宰者で、施主は、葬儀の金銭的な負担や運営の責任を負う人のこと。一般的には喪主と施主は同じ人物です。
故人の配偶者が高齢のときは、配偶者が喪主となり、子供が施主となることがあります。
配偶者がおらず、子どもが未成年の場合は、親族から後見人を立て、施主とすることがあります。

●家族内のその他の打ち合わせ
①葬儀の宗教を決める
②葬儀の内容(進め方)を決める。故人の意思があれば、それを尊重する。
③葬儀の予算を決める
④葬祭業者を決める
⑤会計係を決める
⑥訃報を知らせる範囲を決める
⑦お手伝いを頼む範囲を決める

●宗教者との打ち合わせ
宗教儀礼を行うときは、早めに宗教者(僧侶、神職、牧師、神父)と打ち合わせをします。
最近は葬祭業者とすべてを決めた後に、宗教者に報告するという形が多いようですが、本来は、宗教者に相談するのが先です。

仏式では、枕経をあげてもらった際に、よく打ち合わせをします。
神式では、神職と打ち合わせをします。
キリスト教式では、牧師、神父がすべてをとりしきります。教会ごとに葬祭業者が決まっているところもあるので、教会との連絡をまず最初にとることです。

●手伝いの人との打ち合わせ
手伝いをお願いするときは、葬祭業者にも入ってもらい、いっしょに打ち合わせをします。どの仕事をだれがどのようにするかを事前に確認し、世話役代表がそのとりまとめと、遺族との連絡役を務めます。しかし最近は、葬祭業者が世話係の仕事の大半を引き受けてくれます。

碑文谷 創 『臨終から納骨、法要まで お葬式』小学館、2005年、52-53ページ

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