臨終から納棺まで

葬儀の費用

葬儀は、人生で何回も経験するものではないので、何もわからないままに流れに任せていると、予想外の出費に困惑させられます。

最新の統計では、総額平均237万円(香典返しの金額を含まない、日本消費者協会調べ)の葬儀費用がかかったとされています。あわただしいなか、あまりよく考えずに、勧められるままに出費してしまったりして、後で悔いや不満が残るケースも少なくありません。
また、直接の葬祭費用以外にも、親戚の宿泊費や思わぬ出費もあります。

※上記統計資料は、2004年のデータによる。最新(2010年)のデータによると全国平均1,998,861円という結果が出ています。

●基本セット
祭壇料、受付設置料、人的サービス料(人件費)など、葬儀を施行する基本費用です。業者によって含まれる内容が異なります。基本セットの金額を左右するのは、どの様な祭壇にするかです。白木祭壇は材質や大きさで、生花祭壇は花材や大きさでだいぶ値段が変わります。幅2mの自宅用祭壇で30万程度から、大きなものは400万を超えるものもあります。

●棺
棺も千差万別です。もっとも安いプリント合板のもので2万円から、布貼り棺は5万~10万円程度です。

●遺影
大きさや、カラーか白黒か、額の種類などによって値段が違います。

●火葬
火葬場は東京都では民営が多く、地方はほとんど、自治体か第三セクターによって運営されています。公営火葬場は、火葬料は無料~2万円、民営の火葬場は平均4万~5万円、これに骨壷料、休憩室使用料などがかかります。

●斎場(葬儀式場)
民営が多く、利用料は5万~20万円程度です。大規模な会場は、100万円を超す場合もあります。集会所等を利用すれば、2万~3万円程度です。

●飲食接待費
会葬者や手伝いの人に振る舞う飲食の費用で、通夜振る舞いは1人2000~3000円程度、葬儀後の会食(精進落とし)は3000円~1万円程度と幅があります。

●お布施
戒名の種類お布施は、戒名+通夜・葬儀・告別式・火葬場・初七日法要までの、僧侶のお勤めのお礼をすべて含みます。料金ではなくお礼なので、金額は定まっていません。
首都圏の調査によれば、お布施の金額は20万~80万円という数字が出ています。だいぶ差があるのは、戒名の種類によって変わるからです。
図1のように「信士(信女)」で20万~30万円、「院~居士(大姉)」で60万~80万円、「院殿~大居士(清大姉)」だと100万円以上包むこともあります。
このほか、僧侶のお車代、お膳料が、各1万円程度かかります。
神式・キリスト教式での宗教者へのお礼は、10万~20万円を目安とします。







●香典返し
いただいた香典に対するお返しですが、「三分返し」「半返し」などといって、1/3~1/2の金額(3000~4000円)を、品物でお返しするものとされてきましたが、即日返しのときは一律2000~4000円程度の品物をお返しする例が多いです。

●その他の費用
親戚の旅費や宿泊費、その期間の食費等、予想外の出費もありますので、10万~30万程度予備費をみておきましょう。

碑文谷 創 『臨終から納骨、法要まで お葬式』小学館、2005年、31-33ページ

葬儀場・斎場検索サイト「葬儀ナビ」

葬儀社情報掲載について

バナー広告掲載について